立川から多摩を盛り上げる!プロバスケットボールチーム「立川ダイス」の魅力と地域とのつながり

多摩地域で“伝える”ことに向き合う人や、その地域の魅力をたどる広報リレー企画。今回ご紹介するのは、立川市をホームタウンに活動するプロバスケットボールクラブ「立川ダイス」です。

2016年に地域の経済団体などによって設立され、2025-26シーズンにはクラブとして初めて「B3 PLAYOFFS」に進出し、年間優勝を果たしています。

今回は、クラブが生まれた背景やこれまでの歩み、地域との関わり、そして新シーズンへの想いについて、立川ダイスの広報 伊原さんに伺いました。

(取材した2026年9月時点の情報です)

3×3から始まり、B3リーグ「最後の王者」へ。立川ダイスの歩み

──まず、立川ダイスについて教えてください。

立川ダイスは、東京都立川市をホームタウンとするプロバスケットボールクラブです。多摩モノレール 立飛駅からすぐの場所にある「アリーナ立川立飛」をホームアリーナとして活動しています。

2016年に3人制バスケットボール「3×3」のチームとして誕生。2018年には「3×3.EXE PREMIER」で優勝し、2022-23シーズンからは5人制チームとしてB3リーグに参入しました。そして、2025-26シーズンには、クラブとして初めてB3リーグで年間優勝を達成。

今シーズンからは、B3リーグの上位カテゴリーとなるB.LEAGUE ONEに所属することになりました。なお、B3リーグとしての最後のシーズンを制したことから「B3最後の王者」とも呼ばれています。

──2016年に3×3からスタートした背景には、どのような想いがあったのでしょうか?

立川ダイスは、「スポーツの力で地域を盛り上げたい」という想いから、立川商工会議所、立川市商店街振興組合連合会、立川観光協会(現・立川観光コンベンション協会)、立川青年会議所など、地域の経済団体を中心に設立されました。

当時、3×3は新しいスポーツとして注目を集め始めていました。そうした3×3の魅力を生かしながら、バスケットボールを通じて立川に新たな熱狂を生み出し、地域を盛り上げていくことを目指して活動をスタートしています。

──チーム名「DICE」には、どのような想いが込められているのでしょうか?

「DICE」には、どんな強豪を相手にしても、不退転の決意を持って試合に臨み、勝利するという決意が込められています。我々は、3×3からスタートし、Bリーグへと挑戦の舞台を広げてきましたが、決して順調なことばかりではありませんでした。それでも、目の前の相手や状況に臆することなく、一つひとつ挑戦を続けてきたことが、今の立川ダイスにつながっていると感じています。

特に2025-26シーズンは、クラブとして初めてB3 PLAYOFFSに進出し、プレーオフを6連勝して年間優勝を果たしました。レギュラーシーズン6位から、上位のクラブを相手に最後まで自分たちの力を信じて戦い抜いた姿は、「DICE」という名前に込められた想いを体現したものだったと言えるでしょう。

──マスコットキャラクターの「たっちー」は、なぜカマイタチなのでしょうか?

たっちーは、立川の豊かな自然の中で育った、明るく元気な「カマイタチの男の子」という設定で誕生しました。

多摩をイメージした「たぬき」や、チーム名に由来した「サイコロ」のキャラクターなども考えましたが、他のチームと被らないことや、「カマイタチ」の「タチ」が立川の語感に合っていること、つむじ風を起こすことでチームを盛り上げられることなど、さまざまな理由からカマイタチを採用しています。

たっちーには、立川ダイスと地域の皆さんをつなぐ存在になってほしいですね。
プロバスケットボールリーグや立川ダイスをまだ知らない方にとっても、マスコットはクラブを知るきっかけになれる存在です。子どもたちをはじめ、幅広い世代の方に親しんでいただき、たっちーをきっかけに立川ダイスやバスケットボールにも興味を持っていただければと思っています。

地域との関わりは「クラブの原点」

──地域との関わりを大切にする背景には、どのような想いがあるのでしょうか?

立川ダイスは、もともと地域の経済団体を中心に「スポーツの力で地域を盛り上げたい」という想いから生まれたクラブです。そのため、地域との関わりは後から加わったものではなく、クラブの原点そのものだと考えています。クラブが大きくなっていく過程には、常に地域、パートナー企業、ファンの皆さまの支えがありました。

立川ダイスが変わらず大切にしてきたのは、「地域とともに成長するクラブであること」です。時代とともに活動の規模や舞台は大きく変わりましたが、立川・多摩地域をバスケットボールの力で盛り上げたいという想いは変わっていません。プロスポーツクラブとして試合で結果を残すことだけでなく、選手やスタッフが街に出て地域の皆さまと交流し、バスケットボールを通じて人と人、人と企業、地域同士をつなぐ。そうした存在であることを大切にしています。

──2025-26シーズンの年間優勝は、地域との関わりという面でも印象的な出来事になりましたか?

レギュラーシーズンを6位で終え、そこからプレーオフを勝ち上がっての優勝。プレーオフは、準々決勝と決勝がアウェーだったこともあり、決して簡単な道のりではありませんでした。しかし、選手・スタッフが最後まで諦めずに戦い続けたのはもちろんですが、ファンの皆さまの後押しがあったからこその優勝だと思っています。

優勝後には立川市役所で優勝報告会を開催してくださり、多くのファンの方が一緒に喜んでくれました。クラブだけの優勝ではなく、「これまで立川ダイスを支えてくださった地域の皆さまと一緒につかんだ優勝だった」と改めて感じています。

──活動は立川市だけでなく、多摩地域にも広がっているのでしょうか?

クラブ名には「立川」とありますが、理念として掲げているのは「スポーツの力で、多摩を盛り上げる」です。立川を拠点としながら、周辺の自治体、企業、団体などとのつながりをさらに広げ、立川ダイスをきっかけに多摩地域全体が盛り上がっていくことを目指しています。

そうした地域との接点のひとつになっているのが、マスコットキャラクターの「たっちー」です。ホームゲームだけでなく、地域のさまざまな場所に足を運び、多くの方と触れ合っています。立川市外を含む地域イベントにも活動の場を広げていますし、立川税務署での確定申告PR大使を務めたこともあるんですよ。

──地域の皆さんは、たっちーに対してどのような反応をしていますか?

たっちーを見つけると子どもたちが駆け寄ってきてくれ、一緒に写真を撮ったり、勝利のポーズ「ハイたっちー!」をしてくれたりします。ホームゲームではもちろん、地域イベントにも参加する機会が増えており、バスケットボールの試合会場以外でもたっちーを知ってくださっている方が増えてきたことを感じています。たっちーの特技のひとつに「誰とでも友達になれること」がありますが、実際にさまざまな場所で地域の皆さまと交流する姿は、まさにそのキャラクターを表していると思います。

活動の場を広げていき、立川ダイスのファンの方はもちろん、まだ試合を観たことがない方にも親しんでいただける、地域を代表するキャラクターのひとつになっていければと考えています。

バスケットボールを「きっかけ」に、人や地域をつなぐ

立川ダイスの集合写真

──「スポーツの力で、多摩を盛り上げる」という理念のもとで、大切にしていることは何ですか?

バスケットボールを「目的」にするだけではなく、バスケットボールを「きっかけ」にすることを大切にしています。

試合をきっかけに人が街を訪れたり、地域の企業を知ったり、子どもたちがスポーツを始めたり、人と人との交流が生まれたり。プロスポーツクラブだからこそ生み出せる、さまざまなきっかけがあると考えています。立川ダイスの活動が地域に新しいつながりや楽しみを生み出し、それが多摩地域の活性化につながっていくと良いですよね。

──地域の企業や行政、団体とは、どのような取り組みを行っていますか?

パートナー企業と連携したバスケットボールクリニックや子ども向けのイベント、行政や地域団体と連携した地域イベントへの参加など、さまざまな形で取り組んでいます。選手やスタッフが、地域の皆さまと直接交流できる活動を大切にしているんです。

クラブだけでは届けられる範囲に限りがありますが、地域の企業・団体・行政の皆さまと一緒に取り組むことで、それぞれが持つつながりや強みを生かし、より多くの方にスポーツやバスケットボールに触れていただくことができます。こうした連携を積み重ねることで、スポーツをきっかけに地域の新しいつながりが生まれていくことにも大きな意味があると考えています。

──地域での活動を通じて、どのような反応がありましたか?

学校訪問や地域イベントなどで選手と触れ合った子どもたちが、その後ホームゲームに来場し、選手を応援してくれることがあります。また、イベントをきっかけに、ホームゲームへ足を運んでくださる方も少なくありません。試合会場だけでは接点を持つことができなかった方にも立川ダイスを知っていただき、そこから「今度は試合を観てみたい」「この選手を応援したい」という次の接点につながっていくことを、非常にうれしく感じています。

特に子どもたちにとっては、プロの選手と実際に会ったり、一緒にバスケットボールをしたりする経験がスポーツに興味を持つきっかけになると考えています。スポーツを通じて、挑戦することや体を動かすことの楽しさも届けていきたいですね。

そして、こうしたさまざまな接点を通じて、これまで以上に「地域の皆さんの日常に立川ダイスがある状態」をつくっていきたいと思います。

B.LEAGUE ONEで迎える新シーズン

──B.LEAGUE ONEでの戦いを、どのように受け止めていますか?

2026-27シーズンから、B.LEAGUEはリーグ構造が大きく変化しました。立川ダイスも、昨シーズンのB3より上位カテゴリーとなる「B.LEAGUE ONE」という新たな舞台で戦うことになります。B3リーグ最後のシーズンを年間優勝という形で終えることができましたが、それはゴールではなく、次の挑戦へのスタートです。これまで積み上げてきたものを大切にしながら、競技面だけでなく、クラブとしてもさらに成長していきたいですね。

──新シーズンからは、どのようなチームを目指していますか?

B3リーグ年間優勝という結果に満足することなく、新しい環境の中でも勝利を追求し続けるチームを目指しています。

2026-27シーズンからは陸川章ヘッドコーチを迎え、新しい体制でスタートしました。新しい選手も加わる中で、ひとつのチームとして成長し、応援してくださる皆さまに「また観たい」「応援したい」と思っていただけるようなバスケットボールをお見せしたいと考えています。

同時に、試合以外の部分でも地域との接点をさらに増やし、クラブ全体として一段階成長するシーズンにしたいです。

──B.LEAGUE ONEという新たな舞台でも、立川ダイスらしさは変わりませんか?

どのような相手に対しても臆することなく挑戦し続ける姿勢と、地域との距離の近さは、これからも立川ダイスらしさとして大切にしていきたいです。新しい舞台でもその挑戦する姿勢を忘れず、コートの中では最後まで諦めずに戦い、コートの外では地域の皆さまと積極的につながっていくクラブでありたいと考えています。

「この街に立川ダイスがあって良かった」と思ってもらえる存在に

──これから立川や多摩地域で、どのような存在になっていきたいですか?

地域の皆さまにとって、身近でありながら、誇りに思っていただける存在になりたいと考えています。そして立川を中心に地域とのつながりを多摩地域全体へ広げ、「スポーツの力で、多摩を盛り上げる」という理念を実現していきたいです。

そのためにも、ホームゲームを単にバスケットボールの試合を観る場所ではなく、「週末が楽しみになる場所」にしていきたいと考えています。試合そのものはもちろん、会場でのイベントや地域団体によるパフォーマンス、飲食やさまざまな企画なども含めて、初めてバスケットボールを観る方や、お子さま連れの方でも楽しめる空間を目指しています。

また、地域の皆さまに運営ボランティアとして参加していただいたり、地域団体にパフォーマンスを披露していただいたりすることで、「観る」だけでなく「参加する」「一緒につくる」という場所にしていきたいですね。

──新しいシーズンを通して、立川や多摩地域にどのようなものを届けていきたいですか?

「この街に立川ダイスがあって良かった」と思っていただけるような、熱狂や楽しみ、誇りを届けたいと考えています。

子どもたちが選手に憧れてバスケットボールを始めたり、地域の方々の間で立川ダイスの話題が生まれたり、応援することを通じて新しいつながりが生まれたり。勝敗だけではない、さまざまな価値を地域に届けられることが、プロスポーツクラブの役割だと考えています。

これまでの活動をさらに広げながら、スポーツという枠だけにとどまらない取り組みを地域の皆さまと一緒につくっていきたいです。教育、健康、地域交流、まちづくりなど、プロスポーツクラブが地域に貢献できる分野はたくさんあります。多摩地域ならではの新しい取り組みを、皆さまと一緒に生み出していきたいです。

立川ダイスから、多摩の皆さんへ

──最後に、応援してくださっている方、これから立川ダイスを知る方へメッセージをお願いします。

いつも立川ダイスを応援していただいている皆さま、本当にありがとうございます。立川ダイスがここまで歩んでくることができたのは、地域の皆さま、パートナー企業の皆さま、そしてファンの皆さまの支えがあったからこそです。2026-27シーズンからはB.LEAGUE ONEという新たな舞台での挑戦が始まります。これまで応援してくださっている皆さまには、これからも一緒に戦っていただけたらうれしいです。

そして、まだ立川ダイスの試合を観たことがない方には、ぜひ一度アリーナ立川立飛へ足を運んでいただきたいです。バスケットボールに詳しくなくても楽しんでいただける空間をつくり、皆さまをお待ちしています。

これからも地域の皆さまとともに成長し、「この街に熱狂を、この街に誇りを」届けられるクラブを目指して歩んでいきます。

立川ダイスの公式サイトはこちらから

編集後記──街の中に、立川ダイスがある。

今回の取材を通して印象に残ったのは、立川ダイスが「試合をするクラブ」にとどまらず、地域のさまざまな場所で人と人をつなぐ存在として活動していることでした。

学校訪問やバスケットボールクリニック、地域イベントへの参加、企業や行政との取り組みなど、活動の形はさまざまです。しかし、どの活動もその根っこには「スポーツをきっかけに、人や地域をつなぐ」という想いがあります。試合を観に来てもらうだけでなく、まずは選手やたっちーと出会うことから、立川ダイスを知る人を増やしていく。そんな一つひとつの接点を大切にしていることが、今回のお話から伝わってきました。だからこそ、「地域密着」という言葉がよく似合うクラブなのだと思います。

2026-27シーズンからは、B.LEAGUE ONEという新たな舞台へと進みます。競技面での新たな挑戦が続く一方で、地域とのつながりもさらに広がっていきそうですね。「この街に立川ダイスがあって良かった」と思える人が増えていく。そんな光景を、これからも地域の皆さんと一緒につくっていくのだろうなと感じました。

ご協力いただきました立川ダイス 広報の伊原さん、ありがとうございました!

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