八王子で受け継がれる染物文化|桑都物語の魅力
染物でたどる、桑都物語の魅力|八王子の伝統を今に伝える体験
「桑都(そうと)」と呼ばれ、養蚕や織物で発展してきた歴史を持つ八王子。高尾山とのつながりによって過去から現在、そして未来へと、その歴史を紡いでいくストーリー「霊気満山 高尾山 ~人々の祈りが紡ぐ桑都物語~」は、都内唯一の日本遺産に認定されています。織物とともに八王子の伝統を支えてきた「染物」に注目し、工場見学や体験の様子を通して、その魅力を紹介します。
学生が染物の世界を体験
今回レポートしていたのは、文化庁の「日本遺産サポーター大学」に登録されている帝京大学の学生です。訪れたのは、中野上町一丁目にある奥田染工場。現場を訪れ、染物の奥深さや職人の技術を学びながら、実際の染色にも挑戦しました。
伝統技法を知る
奥田染工場は、創業から100年以上の歴史を誇る染工場です。布の染色をはじめ、織物と関わるさまざまな染物を手がけ、現在も一つひとつ手作業で染色を行っています。なかでも中心となっているのが、デザインに応じて作成したメッシュ状の版を使い、インクを押し出して印刷する「シルクスクリーンプリント」です。
製品を見せながら、織り方や素材の特徴について説明を受けることで、染物がどのような工程を経て完成するのかを学びます。色ごとに版を作成し、色付けを繰り返して重ねていくことで、一つの柄が完成していく様子は、伝統技法ならではの丁寧な仕事ぶりを感じさせます。奥田染工場では、染料(色糊)を作る工程の見学や印刷作業の体験が可能です。

伝統技法に挑戦
作業場には、約25メートルの鉄板が並ぶ「捺染台(なっせんだい)」と呼ばれる設備があります。ここを移動しながら、道具の使い方や力の入れ方といった染色のコツを、職人から直接教えてもらい、いよいよ実践です。
スキージ(ゴムベラ)を使い、一定の力と角度を保ちながら、下から上へ、上から下へと染料をのせていきます。印刷後は乾燥させ、インクを定着させる工程へ。今回は、桑都物語オリジナルブランド「ottary(オッタリー)」の柄をプリントし、初挑戦ながらもきれいに染色することができました。

体験を通して感じた染物の魅力
体験を終えた学生からは、「少しの力加減で作品の表情が変わる」「シンプルな作業の中にも、職人の知恵と技が詰まっている」といった声が聞かれました。作る楽しさとともに、染物の奥深さを実感できる体験となりました。
染工場での体験教室も開催中
奥田染工場では、シルクスクリーンプリントを中心とした布の染色などを体験できる教室も随時開催しています。実際の作業場で、職人の技術や道具の使い方に触れながら、染物づくりの工程を体感できるのが特徴です。染物や織物の技術を次代へ伝えていく取り組みとして、体験を通じた魅力発信にも力を入れています。
体験教室の申込方法など、詳しくはホームページをご確認ください。
桑都の手仕事を日常に

八王子の伝統を今に伝える桑都物語オリジナルブランド「ottary」は、地域に古くから伝わる手仕事を、次代へと大切に受け継いでいきたいという想いから生まれました。今回取材に協力いただいた奥田染工場をはじめ、市内の織物・染物の職人たちが連携しながら、一品一品を大切に作り上げています。
「ottary」の商品は、市内の3店舗のほか、公式オンラインショップでも販売中です。
※店舗によって取り扱いのない商品があります。
取り扱い商品例
- 街歩きトートバック 4,400円~(税込。全5種)
- 手ぶら歩きストラップ 2,750円(税込。全2種)
- 山歩きタオル 3,300円(税込。全2種)
取り扱い店舗
- はちまるステーション
(旭町1-1セレオ八王子北館2階 TEL:042-686-3114) - 高尾山スミカ
(ケーブルカー高尾山駅前 TEL:042-661-4151) - 802 SKY SHOP
(八日町2-3 八王子スカイホテル1階 TEL:042-623-1100) - 「桑都物語」オンラインショップ
職人の技が詰まったアイテムは、日常を少し豊かにしてくれる存在です。桑都・八王子で育まれてきた染物の魅力に、触れてみてはいかがでしょうか。
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