インタビューを行ったフレア五日市の前に立つあきる野市広報担当の豊島さん(左)と茅根さん(右)。豊島さんはあきる野市の広報紙を持っている。(左上に多摩地域を伝える人びと 広報リレー のロゴ入り)

生の声を集めて届ける、あきる野市広報担当さんのお仕事

インタビューに答える豊島さんと見守る茅根さん

TAMA ebooks10周年を記念した広報リレー企画の第2弾は、今年市制施行30周年を迎えるあきる野市で広報を担当する、企画政策部 市長公室の茅根さん(写真右)と豊島さん(写真左)を訪ねました。

広報紙の制作とは別に、SNS動画を使った発信にも力を入れているというおふたりに、普段のお仕事やあきる野市の魅力について伺います。

多摩産材に包まれた駅前新拠点「フレア五日市」でインタビュー開始

本日のインタビュー会場は、2025年7月1日にグランドオープンを迎えたばかりの武蔵五日市駅前拠点施設「フレア五日市」。 多摩産材をふんだんに使用し、木の温かみや香りを感じる落ち着いた空間です。

フレア五日市の中の広場から武蔵五日市駅前を望む。斜めの格子状に組まれた多数の木材の向こうに駅が見える。
フレア五日市の開放的なガラス窓からは武蔵五日市駅やバスロータリーが眺められる。

茅根さん:バスや電車の待ち時間にも利用できるのですが、さっそく皆さんに憩いの場として利用していただけてありがたいですね。
今いる「中の広場」という部屋は、市民・市外の方問わず予約できる、イベントやワークショップ向けの広い部屋です。これから使う方次第で可能性が広がっていくのかなと期待しています。
特徴的な天井の木材の配置もすごく効果的な構造で、機能性とデザインが両立しているんですよ。

あきる野市広報担当のおふたりをご紹介

インタビューを行ったフレア五日市の前に立つあきる野市広報担当の豊島さん(左)と茅根さん(右)。豊島さんはあきる野市の広報紙を持っている。
インタビューを行ったフレア五日市の前で。

所属:企画政策部 市長公室

 

茅根さん(写真右)
あきる野市議会事務局で議会広報紙を担当の後、複数の部署を経験し5年前に広報担当に配属。広報紙制作、ホームページ管理およびリニューアル業務を経て、今はシティプロモーション担当主査として、主に企画的な部分や、SNS投稿用の動画、スチール写真の撮影編集などを行う。

 

豊島さん(写真左)
入庁3年目。入庁と同時に広報担当に配属。現在は各SNSの運用や市のホームページの管理などを行う。
前職は民間の販売業で、Instagramで商品PRや店舗の紹介などを担当していた。

目的意識を持って新しいことに取り組んできた茅根さん

茅根さん:過去に携わった議会広報紙のリニューアルでは、ただ「新しくしたい」という思いだけではなく、変えなければと思うきっかけがあって実行したものです。
他市と合同の研修で自分たちの議会広報紙が他の参加者の目に留まらず、市民の方にも広報紙を読んでいただけていないのでは?と感じた経験をきっかけに、上司にリニューアルを提案しました。
実施には、同様の課題意識がある議員と一緒に進め、その結果が地方自治体の優れた取り組みなどを表彰する「マニフェスト大賞」優秀賞につながったんです。

マニフェスト大賞 優秀賞受賞時の記事(あきる野市ホームページ)

経験を生かしながら日々勉強! の豊島さん

豊島さん:前職でSNSでの配信経験はあったものの、民間企業と公的機関のSNSでは勝手が違うので手探りです。ここが面白さであり難しさですね。
3年目なので、茅根主査のようなすごい経歴はないですが、これからいろんなことを学んでいけたらと思います。

イベント会場で突撃インタビュー! 生の声が集まるSNS動画制作の裏側

デスクに向かい、スマートフォンであきる野市の公式インスタグラム「るのびと」を閲覧している手元

「市民が語る」インタビュー動画へのこだわり

主な業務の一つとして、SNS発信のための撮影などを行っているというおふたり。公式Instagram「るのびと」には、市民の方へのインタビュー動画が多数掲載されています。

現在特に力を入れているポイントについて伺いました。

あきる野市公式Instagram「るのびと」

豊島さん:季節ごとのイベントの来場者や市内のスポーツ選手などへのインタビューをしています。

茅根さん:自治体のSNS運用は市外への情報発信がメインと思われがちですが、市民の方の郷土愛醸成が一番のシティプロモーションと考えています。
そのためには私たちよりも市民の方に直接魅力を語っていただく方が説得力があるので、インタビュー動画に力を入れているんです。

豊島さん:インタビューはイベント会場で「この人ならお話を伺えるのでは?」という方に直接アタックしています。撮影中はその方自身の答えを得ることだけでなく、その方の言葉から次の発信に繋げられるような事柄を引き出せるよう、考えて質問をしていますね。

茅根さん:国際的に活躍されたスポーツ選手などが市長へ表敬訪問に来られたときは大チャンス。私たちが撮影に行かなくても来ていただける機会なので、「待ってました!」とインタビューを撮影しています。
市内の方に「こんな選手がいるんだ」「あきる野すごいね、誇れるね」という気持ちになっていただけたらと思っています。

突撃インタビューならではの苦労も……

茅根さん:最近は会場で声をかけることにも慣れてきて、9割方は成功するようになったんですけど、この間は……、ね。

豊島さん:5月に私ひとりでインタビューを試みたら、私の押しが弱いのか、それとも怪しく見えてしまったのか、なかなかお受けいただけなくて……。
今までどれだけ茅根さんに助け舟を出してもらっていたかを痛感して、今は古傷を修復中です。

茅根さん:この人たちは撮影クルーなんだなというのが目に見えてわかる方が受け入れられやすいのかもしれません。
単独だと不審に思わせてしまいそうなので、いつもは豊島がインタビューのお願いに行って、後ろから私がカメラを持って「撮影しますよ」という雰囲気を出していくんですけど。

豊島さん:それでも断られ続けるとさすがにめげちゃいますね。

茅根さん:昨日・おとといも夏祭りがあったんですけど、(豊島さんが)今まではガツガツいってたのに、思いのほか消極的だったんですよ。

豊島さん:昨日は茅根さんがサポートしてくださったおかげなのか、断られなかったかもしれません。

インタビューに答える豊島さんと茅根さん

インタビュー動画は試行錯誤の連続

研究の成果! ついに編み出した「本音や表情を引き出す技」とは……?

一人での突撃インタビューに難しさを感じていた豊島さん。インタビュー撮影での課題を伺うと、さらにたくさんの努力や試行錯誤を重ねられている様子が見えてきました。

豊島さん:インタビュアーを始めた時は結構ボロボロでした。
テレビのアナウンサーさんを見て間の取り方を勉強したり、茅根さんの編集作業を見て編集しやすいように、立ち位置や質問を考えたりしています。

カメラを向けられて緊張しない人の方が少ないので、緊張の中でもその人の本音や表情を引き出すために相槌やリアクションを普段の2倍にすることも意識しています。……けど、いざ自分がインタビューされる立場になるとちょっと緊張します。市民の皆さんの気持ちを実感しました。

きめ細やかな気遣いは、撮影場所や情報の鮮度にも

インタビュー動画の撮影への向き合い方がまるで専門の撮影隊のようなおふたり。撮影時の状況に合わせた判断や情報の鮮度など、気をつける部分はたくさんあるようです。

豊島さん:インタビューの場合、現場のコンディションもまちまちなので、そこで自分がどう立ち振る舞えるかも鍵になります。どう声をかけたらどんな映像になるのか、ケースバイケースで毎回課題になっています。

茅根さん:例えば、インタビューを受ける人を撮影にちょうどいい場所まで移動いただくのに時間がかかる場合。この辺でインタビューをするなら背景は? 光や影は? などと結構迷ってしまったり、後から見ると映りがあまり良くなかったりもするので、その辺はちょっと悩ましいところがあります。

イベント会場なら一番生の声が聞けるのではとスタートしたのがこのインタビュー企画です。市の魅力だけでなく、もっとこうしてほしいといったご意見も聞くことができるので、広報だけではなく広聴の部分もセットでできる良さがあります。
この生の声を記事にするのも一つの手かなと思うんですが、今のところは動画で、きついですけどできれば3日以内に、なるべく熱が冷めないうちに上げるようにしています。
市長も「新鮮さが大事」と自身のFacebookで一生懸命情報をアップしているので、私たちも頑張ろうと思って。

市制施行30周年 SNS発信の強力な味方も登場

8月末の30周年記念式典では、新たなふるさと大使も決定!

茅根さん:2025年8月31日の市制施行30周年記念式典では、ふるさと大使の任命式があります。
今回新たに任命されるのが、元バレーボール日本代表の木村沙織さん。あきる野市出身で、小学校2年生の時にかつて秋川体育館で活動していた秋川JVCというバレーボールチームに所属されていたんです。
その後当時最年少でオリンピックに出場、日本のナショナルチームで活躍されロンドンオリンピックでは銅メダルを獲得されました。
今は現役を退かれているんですが、スポーツ文化人としてメディアなどで活動をされていて、あきる野市のふるさと大使にふさわしい方として、周年記念式典にて任命予定です。

新ふるさと大使 木村さんのSNS発信にも期待!

茅根さん:木村さんはSNSで活発に発信されていらして、ファンの方も多くいらっしゃいますので、SNSを使ったあきる野市の魅力発信に期待しています。

この前も木村さんにお越しいただき、30周年記念式典で使用する映像を撮っていた際、インタビュー動画をお願いしたところ快く引き受けていただいて。その時のインタビュー動画を木村さんのInstagramのリール動画で取り上げてもらったら、3日間で3万回くらい再生されました。
これからあきる野の情報発信に協力していただけるのは非常に心強いです。

豊島さん:木村さんのInstagramは48万人のフォロワーがいらっしゃるので、市の投稿を木村さんがリポストされると48万人の目に入ることになります。ありがたさと同時に若干の緊張感がありますね。

何気ない投稿にいいねが5倍! SNS投稿の反響

あきる野市公式Instagram「るのびと」の新緑の投稿画面
あきる野市公式Instagram「るのびと」の新緑の投稿

豊島さん:4月に市内の山などの青々とした新緑の写真をアップしたら、いつもの5倍ぐらい「いいね」がついたんです。
ちょっと前に投稿した桜の写真の「いいね」の倍ぐらいの数で、同じ市内の風景でも反響が異なることを感じました。
アクセス分析で新緑写真の閲覧経路を見てみたら、フォロワー外の方が大半で。どなたかの拡散がフォロワー以外の方の閲覧につながっていたとわかりました。リポストの効果やハッシュタグの使い方などは今後に活かせそうです。

茅根さん:投稿が伸びた原因を考えても、「新緑」で検索した時に見える一覧に載ったのかな? とか……。でもそこに乗る仕組みもわからなくて。
タイミングがあるかもしれないですね。新緑はちょっと早いくらいの時期に投稿したので。
川の音を入れた投稿も面白いかもしれません。以前夏の魅力をインタビューで尋ねたら、3人中2人が川と答えたので。やはり秋川渓谷は人気なんです。

お祭りが熱い! 見どころがいっぱいの夏まつり

秋川渓谷や東京サマーランドなど、多摩地域でも有名な観光スポットを抱えるあきる野市。市外の人があまり知らなそうな魅力について伺いました。

あきる野市内のお祭りでのこども神輿の様子
あきる野市内のお祭りでのこども神輿の様子

豊島さん:毎年圧倒されるんですけど、市民の皆さんのお祭りに対するパワーが、他でなかなか見ないくらいに強いと思うんです。

茅根さん:(小中学生の時、伊奈のお祭りを経験している)自分は当たり前みたいな感じになっちゃってるけど……。

豊島さん:それがすごいんですよ!
大人の迫力あるお神輿はもちろん、子ども神輿やお囃子などに本気で取り組む子どもたちを見ると、結構涙腺にきます。
人前に立つことに恥ずかしい気持ちもある年頃と思うんですが、それを感じさせず取り組んでいるのは、街全体が子どもたちに背中を見せているからのように思えて、そこに歴史を感じます。
なので、他市の方にはぜひあきる野市の夏のお祭りを見て、衝撃を受けていただきたいです。私も1年目の時に本当に呆気に取られたので。

茅根さん:つい先日、8月初旬に開催された「あきる野夏まつり」とは別に、「あきる野三大まつり」というものもあって、夏の終わりから秋にかけてそれぞれ別の日に開催されています。この辺が先述の「熱いお祭り」ですね。
そのうちの一つである二宮神社の生姜祭りでは、最後にお神輿を担いだ人たちが神社の石段を上っていくんです。階段が結構急なので見ていてすごく迫力があります。

豊島さん:言葉を失うぐらいですよね。え? これ上るの? みたいな。

あきる野三大まつり

  • 五日市地区 阿伎留神社(あきるじんじゃ)例大祭(五日市祭り)
  • 増戸地区 伊奈で行われる正一位岩走神社(しょういちいいわばしりじんじゃ)例大祭(伊奈の祭り)
  • 秋川地区二宮 二宮神社秋季例大祭(生姜祭り)

この3つの大きなお祭りを総称して、「あきる野三大まつり」といいます。

あきる野三大まつり(あきる野市ホームページ)

 

あきる野市二宮神社で行われる生姜祭りのクライマックスでお神輿が階段を上がる様子(あきるの三大まつり)
あきる野市二宮神社で行われる生姜祭りのクライマックスで、お神輿が階段を上がる様子

豊島さん:一方の「あきる野夏まつり」の見どころですが、夕方暗くなってきた頃、秋川駅前にある30m道路と呼ばれる広い道路に市内各地区のお神輿や山車が集まる様子も壮観です。

あきる野市広報担当さんの個人的おすすめポイント

広報担当のおふたりそれぞれの観点で、個人的におすすめしたいあきる野市のスポットや魅力をピックアップ。観光ガイドでもなかなか知ることのできないお話が伺えました。

実はすごかった! S&D秋川キララホールの音響

茅根さん:本当に個人の意見になってしまうんですけど、私はちょっと楽器をやっていまして。
市内にある「S&D秋川キララホール」の音響・響きがとても素晴らしいので、もっと国内外からたくさん演奏家の方に来ていただいてもいいんじゃないかなと思っています。

実は音の響きの良さからアーティストのレコーディングなどにも利用されているというのをよく聞きます。

S&D秋川キララホールホームページ

あきる野市にある秋川キララホールのステージ
あきる野市にある秋川キララホールのステージ

秋のお散歩にもぴったり、ノスタルジックなお気に入りの道

豊島さん:私もすごく個人的なことで、夏の暑さが和らいだ頃のお散歩がおすすめです。
他市出身ですが、あきる野市の祖父母の家に小さい頃から何回も遊びに来ています。その周囲の何気ない道は、私にとっては親しみと非日常をどちらも味わえる場所です。小さい頃の記憶と今の目線での印象の違いに自分の成長や、懐かしさを感じます。

市内には老舗や移住された方々が開かれている個性的なお店など、様々な種類のお店があるので、そこに立ち寄ってみたり、考え事をしたり、しなかったり……自由に歩いて楽しめます。
高い建物がないので空が広くて、山と川それぞれに向かってちょっと起伏のある道が延びている。自分の地元では見られない景色は特別感があって私は好きです。

あきる野市役所からの風景。農地の上の開けた空に大きな虹がかかっている。
あきる野市役所からの風景。空の広さが印象的です。

暮らしやすさもあきる野市の魅力!

やっぱりここがいい! 人の温かさ

豊島さん:あきる野市は人が温かい、というのは改めて感じています。
屋外で腕章をつけて動画を撮影していると「広報の人だ!」「いつも見ていますよ」と声をかけてくださる方が多いように感じていて、こちらが支えていただいているんだなと思っています。

子育て施策にも積極的に取り組む「トカイナカ」

茅根さん:子育ての施策や施設などの充実に取り組んでいて、自然に触れ合える環境と子育て環境が整っているところもひとつの強みなのかなというところではあります。市のコンセプトとしても「トカイナカ」というのを掲げていて、都内から1時間で来られる場所ながら、川や山の自然に囲まれた環境なので。瀬音の湯付近から西側は秩父多摩甲斐国立公園のエリアで、すばらしい渓谷などの自然が広がっています。

あきる野市 子育て「るのキッズWeb」

あきる野市にある子育てひろば「ここるの」
あきる野市にある子育てひろば「ここるの」

広報担当としての大変なところ・やりがいは?

広報紙=紙の時代から、大きく変わりつつある現代。これまでお伺いしてきたSNSでの発信を含め、広報での情報発信の形も変化の時期を迎えています。そんなお仕事の中で大変な部分・やりがいに感じる部分を伺いました。

インタビューに答える茅根さん。

多様化するツールやデジタルディバイド……広報の未来はどうなる?

茅根さん:今は広報紙・ホームページ・SNS・メール、プレスリリースなど、情報発信ツールの種類が増えました。今後は使い方を丁寧に整理して、効果的な情報発信に向けた広報戦略を立てていくことがより重要になると考えています。
今はまさに過渡期で、新ツールを導入しても、市民の方が使うツールをどれにするか迷ってしまうのが一番良くない。本当に効果があるかの見極めにも難しさを感じていますね。

今後デジタル中心の社会が必ずやってくるので、その中での広報紙のあり方も考えていかなければならないです。

私がやりたいのは、広報紙やSNS・メールはあくまでも入口として、より詳細な情報はホームページに載っている形。もちろん、デジタルに不慣れな方向けにうまく工夫もしながら進めたいですね。
一方で、必要な情報が届けたい人の手元に紙で届く形が一番読んでもらえるのでは、という気もしています。10年後、20年後はどうなっているのか、難しいところです。

パッと見て伝わる広報紙を目指して

豊島さん:広報の原稿は各課から毎号たくさん集まるのですが、全てをそのまま載せるとページ数も増えて、市民の方の読む気も削がれてしまいます。
ただ、担当課として載せたい部分があるので、そこを擦り合わせて、要点がわかりやすくなるよう紙面を編集するのが難しいところです。

私が1年目の時は、担当課にカットしたい部分を伝えて調整するのがすごく大変でした。今では少しずつ課ごとの事業や温度感がわかってきましたが、まだ完璧ではなく……。
担当課の伝えたいことを理解しながら、読みやすい紙面を目指していきたいです。

茅根さん:各部署からの情報は、私たちを含む広報担当3人で行う編集会議で、まずどの面に掲載するかを決めています。紙面には限界があるのでこの段階で載せきれないものは、次号に送っていいかの相談をしたり、情報を簡潔にまとめ直したりすることもあります。
広報紙の中で情報を全て届けたい担当課の気持ちもわかるのですが、市民の方に読んでみたいと思っていただくには、広報担当課から見るともっと少ない言葉で伝えられたり、対象によってはホームページに誘導できればそこで完結できたりするのでは、と思うところがあります。とは言え、担当課の気持ちも考えると、やはり編集は非常に難しいです。

少ない人員で奮闘中!

茅根さん:編集会議後は、編集して、ページを割って印刷会社に出す、という流れなんですが、その作業に時間を取られて他の業務にも影響が出てしまうのも苦労している部分でしょうか。
今は私たちの他にもう一人とても頼れるベテランの職員がいて、広報紙の作業はその方にほぼ全て担当してもらえているので、自分たちふたりは他の業務に時間をとれるようになってきました。

豊島さん:季節ごとのイベントや新しい事業があると表紙の候補に挙がりやすかったりしますね。

あきる野市の広報紙(左から8月15日号、8月1日号、7月15日号)
あきる野市の広報紙(左から8月15日号、8月1日号、7月15日号)

これからもわかりやすい情報発信を! あきる野市広報担当さんからのメッセージ

最後に、市民に皆さんやあきる野市に訪れる方に対して、あきる野市の広報担当さんとして伝えたいメッセージを伺いました。

豊島さん:いつも広報や各SNSをご覧いただき大変ありがたく思います。
動画の再生回数や「いいね」の件数を見るとやりがいを感じ、嬉しく思います。
これからも、あきる野市って面白いな、魅力的だなと思っていただけるように、分かりやすい情報発信に努めます。

それと、皆さんにご協力いただけると相乗効果でよりよい発信ができると思うので、市のイベントなどで腕章をつけた職員が「インタビューいいですか?」とお声がけした際は、ご協力いただけると嬉しいです。
もし私が一人だったとしても断らないでいただけると……(笑)。

インタビューに答える豊島さんと茅根さん

担当者の熱意と街の暖かさから生まれる、生の声が詰まった広報活動

TAMA ebooks10周年を記念した広報リレー企画、第2弾、いかがでしたか?

初めはSNSに力を入れていらっしゃる自治体さんなのだな、というイメージでお話を伺ったのですが、聞けば聞くほど「自治体の広報ってそこまでするの!?」と驚いてしまうことばかり。
インタビュー動画の撮影や広報紙づくりのお話では、少ない人数で対応するにはかなり負担もある中、信念や未来への見通しをしっかり持って懸命に取り組まれている姿がとても印象的でした。

あきる野市に興味を持たれたら、まずは一度、あきる野市公式Instagram「るのびと」で市民の皆さんの生の声に耳を傾けてみてくださいね。

このリレー企画では、これからも多摩地域の各地で“伝える”ことに向き合う人やその地域の魅力をたどっていきます。次はどんなまち、どんな魅力に出会えるのか。どうぞご期待ください。

ご協力いただきましたあきる野市広報担当の茅根さん、豊島さん、ありがとうございました!

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