2025年9月16日(火)から 10月31日(金)まで開催された「多摩地域キャッチコピーコンテスト2025」は、多摩信用金庫のウェブマガジン「たまちっぷす」編集部が主催した“推しパンへの愛を言葉にする”参加型企画です。
多摩地域を盛り上げる20のローカルメディアが協賛し、TAMA ebooksも「地域メディア賞」として参画しました。
このコンテストの応募総数は677件にものぼり、たくさんの“推しパン愛”が伝わるキャッチコピーが寄せられました。
編集部が選んだTAMA ebooks賞とは?
パン愛で溢れかえったキャッチコピーのなかから、TAMA ebooks賞として私たち編集部が選んだのは……。
多摩市に店舗を構える「moi bakery(モイ ベーカリー)」さんが焼き上げる「コーヒーのスコーン」に寄せられたこちらのキャッチコピーです。
「“焼き立て”コーヒー1つお持ち帰りで!」
淹れたてのコーヒーの香りを想像させるような豊かな表現と、語感の良さが魅力的で、とても印象に残る作品として選定させていただきました。
そこで今回、受賞コピーの「コーヒーのスコーン」に会いにmoi bakeryさんへ取材に伺うことに。
パン屋の枠を超え、少しずつ変化してきた10年
秋晴れの柔らかな空気をまとった11月の午後。
街路樹が彩りを魅せる通り沿いに特徴的な八角の形をした建物がありました。

その名も「J Smile 多摩八角堂」。
ここは使われていなかった建物を活用し、地域の魅力をみんなで見つけ、つくり、発信していくための開かれた場所として生まれたそう。

その一角にmoi bakeryが佇んでいました。
まるで物語にでも入り込んだのかと思わせるような雰囲気のある店構えです。

moi bakeryさんの扉を開けると、まず目につくのはもちろんパン……と思いきや、どうやらここは“パン屋さん”というひと言では収まりそうにありません。

おしゃれな内装の店内には野菜に調味料、その少し奥には本や食器、クラフト作品など暮らしを彩るアイテムが自然に並んでいました。とっても素敵な空間!

店長の杉山さん曰く、初めて来た人にはよく「ここって何屋なの?」と聞かれるそう。
moi bakery立ち上げから10年、杉山さん自身が「暮らしていて“こんなお店があったらいいな”と思い描いていたものを少しずつ形にしていった」というのが今のmoi bakeryなんだそうです。

杉山さん:皆さんの日常の中に、どんな形でもいいから幸せをお届けできるようなものづくりだったり、場所だったりを提供できるように心がけていきたい。
「自分たちの仕事が誰かの幸せにつながっている」という意識を持ってやりましょうというのがこのお店のモットーです。
受賞パン「コーヒーのスコーン」は、店の“つながり”の象徴
今回、受賞の対象となったコーヒーのスコーンに“うちらしい商品が選ばれたことが嬉しい”と話す杉山さん。
このスコーンに使用されているコーヒーは、創業当時からお世話になっているコーヒー豆焙煎店「阿知波焙煎珈琲豆店」さんがmoi bakeryのパンに合うコーヒーをオリジナルのブレンドで作ってくれているそう。

「農家さんにしても、知人であったりとか人のつながりがあってはじめてうちの店に物が並ぶので、そういうものの代表格みたいな商品が受賞したことが嬉しい。」と杉山さんは語ってくれました。
TAMA ebooks賞のキャッチコピーが照らした“つながりの名作”
今回取材したmoi bakeryは、パンやコーヒーだけでなく、本や器、クラフトなども並ぶ“暮らしの寄り道”みたいな場所でした。
「日常の中に、どんな形でもいいから幸せを届けたい」という思いのもと、人とのつながりを大切にしながら10年続いてきたお店。 その姿勢が、コーヒーのスコーンにもそのまま息づいていて、今回の受賞はまさに“moi bakeryらしさ”が選ばれた結果だと感じます。
ぜひ店頭で、受賞コピーと一緒に“つながりの名作”を味わってみてください。

moi bakery
〒206-0031 東京都多摩市豊ヶ丘5-5 J Smile多摩八角堂
080-8809-4548
営業時間:8:30-15:00
【定休日】日曜日・月曜日・火曜日
WEBサイト:https://moibakery.com/




